犬が震えるのは病気のサインかも?震える理由と対処法など解説

犬が震える原因はいろいろあり、なかには放置しても問題ないものもあります。人間と同じように寒さや恐怖心でも犬は震えます。ただ震えがけいれんに変わるなどの場合は危険なので、すぐに病院の受診が必要です。まず原因を突き止め、病気かどうかを見極めましょう。もし自分で判断が難しいなら、病院を受診したほうが安心です。

 

犬が震えるのはこんなとき

犬が震えていると、人間の感覚なら「寒くて震えているのかな?」と思う方も多いでしょう。しかし、犬の震えは寒さだけとは限りません。もしかしたら重大な病気のサインがあらわれている可能性もあります。犬の震えは身体的なものと精神的なものがあります。もし犬の震えが止まらないようであれば、病院を受診しましょう。

 

1-1.恐怖や警戒心から

犬は恐怖や警戒心を感じたときに震えます。はじめて行く公園や、嫌いな人に会う、動物病院に入るなど人間ではあまり感じない場所で恐怖を感じることもあるでしょう。また、近所で工事をしているときなど、音や振動にも恐怖を感じます。恐怖や警戒心で震えている場合は、ひとまず病気の心配はありません。高い場所に逃げようとしたら、恐怖を感じている証拠です。

 

1-2.寒さのせい

人間と同じように、犬も寒さを感じると震えます。シバリングと呼ばれる震えで、通常の行動のため、この場合も病気などの心配はありません。体が温かくなると震えも止まりますので、温めてあげましょう。

 

また寒さが原因の場合は、身体機能が正常に働いている証拠でもあります。犬の種類によっては毛皮が薄い犬もいるため、心配であれば部屋の温度を上げたり、服を着せたりするなどして対処をしましょう。

 

1-3.ストレスによるもの

恐怖心や警戒心との比較が難しい面もありますが、震えはストレスが関係しているのかもしれません。犬のストレスの原因には、「新しい場所に引っ越す」や「旅行に出かける」、「家族が新しく増えた」、「犬専用ホテルに泊まる」などがあります。対処が難しいですが、もしストレスが原因なら、スキンシップを増やすなどして安心させてあげましょう。

 

1-4.過去の体験によるもの

恐怖も原因ですが、ごくまれに嬉しい体験でも震えることがあります。犬によって嬉しい経験や、褒められたいなどの気持ちから震えるのです。過去の体験による震えの場合は、犬が意識的にしています。人が見ている場所でしか震えないため、区別もしやすいでしょう。こちらの震えも病気の心配はいりません。

 

1-5.筋力が衰えた

犬が年老いてくると、人間のように筋力が衰えます。すると排便のときにつっぱりが効かなくなり、小刻みに震えることもあります。加齢によるものなので問題ありません。

 

病気につながる震えとは?

犬の震えが病気に気づくきっかけになることもあります。震えが原因となる病気は、脳の病気やケガなど、重症につながるので危険です。もし震えるしぐさがいつもと違うなどの場合は、すぐに動物病院に連れていきましょう。

 

2-1.てんかんや発作によるもの

てんかんは人間と同じように犬にも起こります。てんかんというのは、脳の機能は正常なのに、身体機能に異常が起こる病気です。短時間で収まるなら問題ありませんが、小さな発作が起きたり全身がけいれんしたりしたときは要注意です。もしてんかんが収まらないようなら、すぐに病院を受診しましょう。

 

2-2.脳の病気によるもの

犬の震えが脳の病気によるものなら、手術が必要です。犬の脳の病気には「脳腫瘍」や「脳炎」、「水頭症」などがあります。脳腫瘍はいわば脳のガンのため、神経に異常があらわれます。水頭症も同様です。また脳炎は、「パグ脳炎」や「壊死性白質脳炎」などがあります。どちらにしても脳の異常なので、すぐに病院を受診しましょう。

 

2-3.痛みによるもの

犬は激しい痛みを感じるときに震えることがあります。たとえば関節炎や椎間板ヘルニアなどにかかると、足に力が入らなくなり震えます。ほかにも膵炎にかかると、抱っこやお腹を触るだけで痛みを感じるようです。少し触っただけで痛みを感じる様子であれば、関節炎などの病気を疑いましょう。

 

2-4.中毒症状によるもの

玉ねぎやチョコなど人間には問題ない食事でも、犬は中毒になります。中毒症状のひとつが震えで、同時に下痢や吐くなどの症状があらわれるのです。ほかにも、薬品や細菌に感染した場合も震えます。中毒を防ぐためには、犬の手の届く範囲にドッグフード以外の食べ物を置かないことが大切です。

 

2-5.身体機能の不全

腎機能や肝機能に異常が起こったときにも震えるため、注意が必要です。腎臓の機能に異変が起こると、排尿時に毒素がたまり、けいれんや震えが出ます。肝機能不全も深刻であり、「急性肝臓病」や「慢性肝臓病」、「門脈シャント」にかかると腎臓と同じように震えが起こります。とくに急性腎不全は放っておくと死にいたる怖い病気です。排尿時の震えが出たら、病院を受診しましょう。

 

医師に見せるか迷ったときは?

犬の震えの原因が寒さやストレス、恐怖心からくるものであれば自然と解消されます。ただし、震えがけいれんに変わるようになれば、病気の可能性が高いでしょう。また痛みがひどくなると、犬が動かなくなるので見分けやすくなります。震えるだけでなく嘔吐や下痢などを併発したときは、迷わず病院を受診しましょう。

 

洋服は寒さ対策になる?

犬が寒くて震えている場合は、服を着せるのもひとつの方法です。とくに毛皮が薄い犬であれば、服を着せたほうが震えも止まります。しかし、長時間服を着せると犬がストレスを感じてしまい、震えが長続きしますし、皮膚炎につながることもあります。寒さ対策で服を着せるなら、長時間着せないことが大切です。

 

まとめ

犬が震える理由や、関連の病気などをご紹介しました。犬が震える原因はいろいろあり、症状が落ち着くタイプもあれば、病気の可能性もあります。もし震えがけいれんに変化した場合は危険な状態なので、すぐに動物病院に連れていきましょう。

 

犬がけいれんを起こして病気の可能性があるときは、ぜひ「すみれペットクリニック」へご来店ください。犬の震えが病気によるものなのか、しっかりと診断いたします。

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