猫が変な歩き方をする!その症状と原因とは?詳しくご紹介

部屋のなかで遊びまわったり、高いところから飛び降りたりといった光景は、猫の飼い主にとって日常的な光景となっているでしょう。そんな日常的な光景だからこそ、猫の普段と異なる様子にはすぐに気がつくはずです。猫が発信するトラブルのサインを見逃さないようにしましょう。今日は、猫が変な歩き方をする場合についてご紹介します。

 

1.猫が普段と異なる変な歩き方をする原因とは?

猫というと、基本的にすばしっこく軽快な動き・歩き方をする動物です。そんな猫がいつもと異なる変な歩き方をしているときは、なんらかのトラブルが起きている可能性があります。

 

ただし、ひと口に変な歩き方といっても、その種類はさまざまです。では変な歩き方の種類ごとに、考えられるトラブルの代表例にどのようなものがあるのかをみていきます。

 

1-1.歩く際にふらつく、よろける

猫がふらついたりよろけたりするような歩き方をする場合は、怪我よりも病気が原因となっている可能性が高いでしょう。なんらかの病気により、平衡感覚がおかしい場合にこのような歩き方になることがあります。

 

1-2.足の裏を着かないようにする

足の裏を地面につかせないような歩き方の場合は、怪我をしている可能性が高いといえます。足の裏に傷がないか、トゲやささくれなどが刺さっていないかをまずは確認しましょう。外観に目立った異常がみられない場合は、骨折や脱臼などの可能性もあります。

 

1-3.真っすぐに歩けない

よろけたりせず怪我もしていないのに真っすぐに歩けない場合は、脳や神経に異常が起きているかもしれません。腫瘍ができていたり、ビタミン欠乏症、もしくはビタミンAの過剰摂取による過剰症になっていたりすることが考えられます。また、毒物や有害物質を食べたり、舐めたりしてしまったときも、このような症状が起こるでしょう。

 

1-4.歩くスピードがいつもより遅い

怪我と病気のどちらの可能性も考えられる状態です。痛みや違和感から、歩くスピードが遅くなってしまいます。ぱっと見で原因がわからない場合は、できるだけ歩かせないようにしましょう。

 

2.変な歩き方をするときに考えられる病気・怪我

ではここで、猫が変な歩き方をする場合に考えられる病気や、怪我にどのようなものがあるのかを具体的にみていきます。

 

2-1.捻挫

関節または筋肉が少し痛む場合、少しだけ変な歩き方になってしまうことがあります。このような状態を発見したら、「少しだけだから」と放置してはいけません。軽度の症状でもそれが長引くことにより、関節の大きな痛みにつながってしまう恐れがあるからです。

 

2-2.骨折や脱臼

猫は高いところから飛び降りられる動物です。しかし着地場所が悪かったり、なんらかの原因で着地体制が崩れてしまったりすると、骨折や脱臼をする可能性があります。また、ほかの猫と喧嘩したり、交通事故に遭ったりなどが原因で、まともに歩けない場合もあるでしょう。

 

2-3.椎間板ヘルニア

椎間板が変形することで発生する椎間板ヘルニアは、炎症や痛みをもたらします。猫は犬に比べ椎間板が変形してしまうことは少ないといわれますが、その影響で歩き方に悪影響が出る場合があります。

 

2-4.爪が関わる怪我

爪が伸びすぎてしまうことも、変な歩き方になってしまう原因のひとつです。そのような場合は、爪が肉球に刺さっていないか、爪から出血していないかなどを、確認するようにしましょう。

 

2-5.白内障・緑内障

白内障や緑内障などといった目の病気を発症すると、視界に異常が発生しているため、変な歩き方になってしまうことがあります。

 

2-6.中耳炎・内耳炎

猫が耳の病気になってしまうと、平衡感覚をつかさどる前庭と呼ばれるところに異常が生じる場合があり、バランス感覚が乱れてしまいます。そうなると変な歩き方になってしまうことがあるのです。そのような場合は中耳炎や内耳炎といった病気を疑いましょう。

 

2-7.脳の病気

脳炎や脳腫瘍といった病気により脳にダメージを負ってしまうと、歩き方に影響が出てしまう場合があります。脳のどの部分に腫瘍ができたかによって異なりますが、旋回運動や階段の昇り降りができなくなってしまうこともあります。

 

2-8.動脈血栓症

血栓が血液の流れを止めてしまうことにより、筋障害や神経障害をもたらすのが、動脈血栓症です。なかでも、うしろあしの血流に影響を及ぼしやすいのが、肥大型心筋症による血栓です。この場合に発生する血栓は、うしろあしの血液を詰まらせることが多く、うしろあしのマヒを引き起こすことが多くあります。

 

3.変な歩き方をしたときの対処法とは?

猫が普段と異なる変な歩き方をしているのを発見したら、そのまま放置しておいてはいけません。すぐに対処をしましょう。基本的には、早めに動物病院を受診するのがベストです。飼い主としとは普段の歩き方をしっかりと把握して、どれくらい、そしてどのように歩き方がおかしいのかを、説明できるようにしておきましょう。

 

ただし猫を病院に連れていくと、警戒心からまったく歩かなくなったり症状を隠そうとしたりする行動に出ることがあります。そのため、家での歩行の様子をビデオにおさめておくのがおすすめです。

 

4.怪我やトラブルを回避するために、普段からできることは?

猫の歩行に異常が生じた場合の対処法も大切ですが、そもそもそのような事態が起こらないよう環境を整えておくのも飼い主の義務です。

 

たとえば、猫が普段歩き回る場所に怪我につながりそうなものがないか、極端な段差が生じていないかなどを、日ごろから点検しておきましょう。また、有害物質や毒物が猫の周りにないかなども確認しておきましょう。

 

室内飼いを検討するのもひとつの手です。室内飼いにすることで、そのようなリスクは確実に少なくなります。

 

5.まとめ

猫が普段と異なる変な歩き方をするのには、さまざまな原因が考えられます。歩き方の様子によっても異なりますが、足の怪我や目・耳の病気、関節系の異常、脳の病気などがおもな原因です。

 

そのような歩き方を発見した場合は、早急に動物病院を受診するようにしましょう。その際には普段の歩き方との違いをしっかりと説明できると、早期回復につながります。変な歩き方につながるトラブルを避けるために、猫の生活環境を整えておくのも飼い主の義務です。

 

東京都立川市にある「すみれペットクリニック」では、猫・犬だけでなくウサギなどの診療も行っております。トリミング工房も併設しておりますので、ペットに関することならお気軽にお問い合わせください。

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