飼い主が知っておきたい!猫がよく体をかく原因と対処法

猫は体を清潔にするためや、体温調節をするため、リラックスするために毛づくろいをします。起きている時間の30~50%を毛づくろいにあてており、室内で飼育されている場合でも本能で行います。

 

しかし、猫がほとんどの時間を毛づくろいに使ったり、かゆがったりする場合は、深刻な問題を抱えている危険性もあるので注意しましょう。今回の記事では、猫がよく体をかく原因や対処法についてご紹介します。

 

猫が体をかく3つの原因

猫が手足や舌を使って、何度も体をかいている場合は注意が必要です。とくに、一心不乱に体の一部をかき続けているときは、なんらかの異常がある可能性が高いでしょう。ここでは、猫が体をかく3つの原因を詳しく解説します。

 

1-1.寄生虫によるもの

猫が体をかくようになる原因のひとつは、ノミやダニなどの寄生虫です。ノミは世界中に生息している虫で、猫だけではなく犬や人にも寄生します。日本に生息するノミは6本の脚をもっており、1~3mm程度です。ノミの幼虫はペットの食べ残し、成虫は血液を食料としています。ノミが猫に吸血することで、皮膚の腫れやかゆみが生じます。

 

一方でダニとは、クモやサソリなどの仲間です。猫や人の食べ残しを食料としています。ダニはノミと同じように吸血の習性があり、噛まれると皮膚が赤くなったり腫れ上がったりするため、注意が必要です。

 

ノミやダニに噛まれたりするとかゆみだけではなく、病気を引き起こすこともあります。ノミアレルギー性皮膚炎、ヘモプラズマ感染症、ライム病などにかかる恐れもあります。

 

1-2.アレルギーによるもの

人でもたまごアレルギーや魚卵アレルギーなど、特定の食物に関して免疫が異常に反応する場合がありますよね。猫も人と同じように、特定の食物に関してアレルギー反応が出ることがあります。

 

猫のアレルギーの多くは、タンパク質が原因です。しかし、どのタンパク質に反応するのかは1頭1頭で異なります。ほかにも、ハウスダストや花粉、シャンプーに含まれている成分が原因で、アレルギー反応が出る猫もいます。

 

アレルギー反応が出ると、皮膚の炎症が起き、猫は体を頻繁にかくようになるのです。また、食物アレルギーは皮膚炎だけではなく、下痢や嘔吐などの症状を引き起こすこともあります。

 

1-3.ストレスによるもの

精神的な病気が原因で体をかくこともあります。猫は繊細な生き物です。引越しや部屋の模様替えなどといった環境の変化で、ストレスを抱えることがあるので注意しましょう。

 

また、猫は犬とは異なり、単独行動を好む生き物ですが、飼い主とのコミュニケーションが取れていないとストレスを感じるようになります。猫がストレスを抱えると体の一部分のみをなめ続けるようになり、脱毛や炎症などの症状を引き起こします。猫にとって前足、後ろ足、太ももの内側はなめやすい場所のため、炎症を起こしていないかチェックしましょう。

 

体をかき続けている場合の対処法

猫が体をかき続けているときは病気の可能性があるので、適切な対策をしましょう。また、環境の改善をはかることも大切です。ここでは、体をかき続けている場合の対処法をご紹介します。

 

2-1.獣医師に相談する

猫のトラブルは適切な処置を取らないと、病気が悪化する危険性があります。自分の力で解決せずに、まずは最寄りの獣医師に相談しましょう。獣医師に診察してもらえば、病気の特定や適切な治療方法がわかり、安心です。

 

最近は猫用のサプリメントが販売されており、サプリメントで症状の改善をはかる飼い主もいます。ただし、サプリメントは健康サポートを目的としており、病気の予防という位置づけで考えるといいでしょう。また、サプリメントによっては効果がないだけではなく、体に悪影響を及ぼすものもあります。やはり獣医師に相談するのがおすすめです。

 

2-2.猫がリラックスできる環境を作る

猫が病気を抱えないためには、生活環境の改善が重要です。ダニやノミが原因の場合は、部屋を清潔にするように心がけましょう。こまめな掃除や適切なエサの管理が大切です。

 

ストレスが原因の場合には、猫がリラックスできるような環境を整えましょう。高い場所を用意したり、爪とぎを設置したりすると猫はリラックスできます。また、猫は環境の変化が苦手です。頻繁な引越し、車や電車を利用した外出、新しいペットの飼育などはできるだけ避けましょう。

 

猫のストレスを軽減させるには、飼い主との適切なコミュニケーションも欠かせません。一緒にくつろいでいるときはブラッシングをしたり、優しくマッサージしてあげたりしましょう。猫と触れ合う時間を増やせば、皮膚や毛の状態をチェックできます。感触や見た目の変化に気づけば、すぐに獣医師に相談することも可能です。

 

まとめ

猫がよく体をかくのは寄生虫、アレルギー、ストレスなどが原因です。皮膚炎だけではなく、ほかの病気にもつながる危険性があるので、変化に気づいたときはすぐに獣医師に相談しましょう。獣医師に診察してもらえば、病気の特定や病気にならないためのアドバイスを受けることが可能です。

 

「すみれペットクリニック」では、猫、犬、ウサギなどの診察や手術を行っています。健康診断、寄生虫の予防、しつけ相談など、猫が健康に暮らすためのサポートをしております。立川市・昭島市・武蔵村山市・福生市でペットの相談を希望されている方は、ぜひ「すみれペットクリニック」まで、お気軽にお問い合わせください。

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