変な咳が出ると心配?犬が変な咳をしているときの症状を解説します

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犬が変な咳をしていた場合、飼い主は不安に思うのではないでしょうか。変な咳が出ることで、犬になにか悪い影響が出る場合は、より心配になるはずです。本記事では、変な咳が出ることで考えられる症状について解説していきます。

 

犬が変な咳をしている場合は様子を観察してみよう

犬が咳をする原因は、生理的な現象や病気などさまざまです。犬が気になるような変な咳をしている場合はまず、犬の様子を観察しましょう。様子を観察して、犬の状況を確認することが大切です。

 

犬は自分で症状を伝えられませんので、飼い主自身がしっかりと症状を確認する必要があります。変な咳が続く場合は、動画などでその様子を撮影するとよいでしょう。動物病院に連れていったときに、症状がわかりやすく伝えられるはずです。

 

逆くしゃみという症状の可能性がある

通常のくしゃみは空気を吐き出しますが、逆くしゃみは空気を吸い込みながら行うものです。逆くしゃみを行っている犬は、ブーブー音をさせながら連続して息を吸い込んでいます。逆くしゃみをしている犬をみると、変な咳をしていると勘違いすることがあるかもしれません。

 

逆くしゃみをしていても、犬は大抵の場合ケロッとしています。逆くしゃみは、なんらかの病気の症状であったり、命を脅かしたりすることがなく、一般的に動物病院での治療は必要ありません。

 

ただし、注意しないといけないのが、ほかの病気と判断がつきにくいことです。逆くしゃみだと思って放置をしていたけれども、実は重大な病気だったということも十分にありえます。気になる場合は、動物病院を受診したほうがいいでしょう。

 

ケンネルコフは短く乾燥した咳

犬の風邪と呼ばれる症状が、ケンネルコフ(犬伝染性気管支炎)です。ケンネルコフは、短く乾燥した咳の症状が特徴的です。初期のころであれば、1日に数回程度の咳やくしゃみをします。さらに重度になると、1日に何度も咳やくしゃみが起こり、高熱・呼吸困難・食欲低下・肺炎などが起こります。

 

ケンネルコフは、免疫力が未熟な子犬で起こりやすく、飛沫感染により感染することが多いでしょう。軽度の症状の場合は、1週間ほど安静にします。重度の症状の場合は、抗菌薬・気管支拡張薬・鎮咳薬などの投薬治療が、1~2週間程度行われます。

 

気管虚脱はアヒルが鳴くような咳

気管虚脱は、小型犬に多く、筒のような気管がなんらかの原因で潰されることで、呼吸困難になる症状です。アヒルが鳴くような感じでガーガーと咳をするのが特徴になります。症状としては、変な咳や落ち着きのなさ、呼吸困難などがみられます。

 

気管虚脱の治療は、外科手術もしくは投薬治療です。外科手術の場合は、潰れた気管を矯正することで根治を目指します。投薬治療の場合は、気管支拡張薬・鎮咳薬などを用いて経過を観察します。気管虚脱と診断を受けた場合は、気管への負担を軽減するために、ダイエットをしたり、首輪をハーネスに変えたりするようにしましょう。

 

僧帽弁閉鎖不全症は痰を吐き出すような咳

犬で一番かかりやすい心臓病が、僧帽弁閉鎖不全症です。僧帽弁は、左心室と左心房のあいだにある弁のことで、血液を大動脈に送り出すときに、左心房に逆流するのを防ぎます。なんらかの原因で僧帽弁が閉まらなくなると、全身へ血液を送り出せなくなるのです。この症状が進行すると、心臓に負担がかかり、心不全に陥ります。

 

初期のころは自覚症状がないに等しいので、なかなか発覚できないでしょう。ただし、左心房の上にある気管支を圧迫し続けるため、痰を吐き出すような咳がみられるようになります。

 

治療法は外科手術、もしくは投薬治療です。外科手術の場合は、実施している動物病院が限られます。投薬治療の場合は、完治させることが不可能ですので、心不全を遅らせるための薬を服用します。

 

重大な病気にかかっている場合は、すぐに動物病院へ

いくら様子をみても変な咳が続いていたり、呼吸困難に陥っていたりするなどの場合は、すぐに動物病院で診察してもらったほうがいいでしょう。場合によっては、夜間であっても動物病院に連れていきましょう。

 

とくに呼吸が苦しい犬を動物病院に運ぶときは、そのままの体勢をキープして、できるかぎり胸をおさえないようにします。また、呼吸が苦しくなるために興奮させないようにしましょう。

 

動物病院に到着したら、動画やメモなどで犬の具体的な症状について伝えられるようにします。動画などで変な咳をしていることが確認できれば、症状を特定しやすくなります。すぐに特定できてなんらかの処置をしてもらえば、犬の症状が少しは軽減されるのではないでしょうか。

 

まとめ

ここでは、犬が変な咳をしているときに、考えうる病気の症状について解説してきました。考えられる症状は、逆くしゃみ・ケンネルコフ・気管虚脱・僧帽弁閉鎖不全症などがあります。逆くしゃみであればそれほど問題ありませんが、残り3つの症状である場合は、すぐに動物病院へ連れていきましょう。

 

もし飼っている犬が変な咳をしている場合は、「すみれペットクリニック」までご連絡ください。変な咳の場合は、重大な病気が隠れている場合があります。様子をみておかしいなと感じたら、すぐに当動物病院へお越しください。

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